皆既月食と天王星食


昨日11/8は、皆既月食とその皆既月食中の月に天王星が隠されるという珍しい現象が見られる日で、八戸市児童科学館主催の観望会の応援に行ってきました。

ところが、肝心のお天気は晴れ→曇り→小雨→晴れ→曇り→小雨→晴れ→曇り、と目まぐるしく変わり、そのたびにお客様も「わ~!出た!」と歓声が上がったり「ああ~~煮えなくなった」と落ち込んだりと対応にてんてこ舞いでした。

これはちょうど午後7時の様子です。満月が地球の影に半分以上入り込んでいて、うっすら赤く見えています。よく見ると、白く太陽光が当たっている部分と影の赤く見える部分との間に帯状に青く光る部分が見えています。これはパープルフリンジと呼ばれる現象で、太陽の光が地球の大気を通過する際に屈折と分散を起こすことで起きるものです。

この後も雲越しに見えたり隠れたりで、皆既食になってようやく綺麗に見えるようになりました。

次の写真は午後8時16分撮影です。

地球の影に完全に入った満月は赤くうっすらと光って見えます。右下の方が暗いのは、その先に地球の影の中心部があるからです。今回は中心部より北側を通過したことがわかります。

そして、左下には30分後に月に隠される天王星が見えています。天王星は6等星よりちょっと明るいくらいなので、空の暗いところでも肉眼で見るのは難しい天体ですが、この時は月のそばに光っていて、じわじわと月に近づいてゆくのがわかりました。

しかしこの後は再び雲に覆われて天王星が隠される現象は全く見ることが出来ず、観望会も終了時間となりました。それでもお客様は皆既月食と天王星を見る事が出来て大満足でした。

参加者の方から頂いたスナップ写真です。

星に興味津々の小学生の兄弟に観望用の望遠鏡の操作方法を教えたら、あとは自分たちで次々と導入して楽しんで臨時の助手になってくれました。次のイベントのときも助手を任せるよ伝えたら「次も絶対に来ます!」とキラキラ笑顔で約束し、親御さんたちも、専門的なことをわかりやすく解説してくれてとても楽しかったと言ってくれて、天文ファン冥利に尽きました。次のイベントで再会するのが楽しみです。

ロッキー土橋


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