月別アーカイブ: 2022年11月

オールナイト観望会(続き)


10/29のオールナイト観望会で撮影した天体写真を紹介します。

まず、9月にも撮影した「すばる」プレアデス星団ですが、前回よりもさらに露出時間を増やして、ほぼ2時間にしたところ、淡い星雲の部分がさらに明瞭に浮き上がってきました。

次にオリオン大星雲で、こちらは80分間の露出時間です。中心部が特に明るいので、短時間露出と長時間露出の画像を合成してあります。

これは超広角レンズで冬の大三角が昇ってくるところを15分間の固定撮影で捉えました。

星の動きを追いかけないので、地球の自転による星々の日周運動の軌跡が線となります。

星の色の違いが良くわかると思います。前景はまきば天文台のシルエットです。

南の空に昇った冬の大三角と天の川です。星の動きを追いかけて撮影したので、星が点像に移ります。画面右上から左下のかけてうっすらと流れているのが冬の天の川です。町の明かりの無い、空の暗いところでないと肉眼で見る事は難しいです。

最後にすばるを撮影中の様子です。画面のさらに上の天頂近くにいるすばるを望遠鏡で追尾撮影中です。

来週あたり、再び撮影遠征に行こうと思います。

ロッキー土橋


皆既月食と天王星食


昨日11/8は、皆既月食とその皆既月食中の月に天王星が隠されるという珍しい現象が見られる日で、八戸市児童科学館主催の観望会の応援に行ってきました。

ところが、肝心のお天気は晴れ→曇り→小雨→晴れ→曇り→小雨→晴れ→曇り、と目まぐるしく変わり、そのたびにお客様も「わ~!出た!」と歓声が上がったり「ああ~~煮えなくなった」と落ち込んだりと対応にてんてこ舞いでした。

これはちょうど午後7時の様子です。満月が地球の影に半分以上入り込んでいて、うっすら赤く見えています。よく見ると、白く太陽光が当たっている部分と影の赤く見える部分との間に帯状に青く光る部分が見えています。これはパープルフリンジと呼ばれる現象で、太陽の光が地球の大気を通過する際に屈折と分散を起こすことで起きるものです。

この後も雲越しに見えたり隠れたりで、皆既食になってようやく綺麗に見えるようになりました。

次の写真は午後8時16分撮影です。

地球の影に完全に入った満月は赤くうっすらと光って見えます。右下の方が暗いのは、その先に地球の影の中心部があるからです。今回は中心部より北側を通過したことがわかります。

そして、左下には30分後に月に隠される天王星が見えています。天王星は6等星よりちょっと明るいくらいなので、空の暗いところでも肉眼で見るのは難しい天体ですが、この時は月のそばに光っていて、じわじわと月に近づいてゆくのがわかりました。

しかしこの後は再び雲に覆われて天王星が隠される現象は全く見ることが出来ず、観望会も終了時間となりました。それでもお客様は皆既月食と天王星を見る事が出来て大満足でした。

参加者の方から頂いたスナップ写真です。

星に興味津々の小学生の兄弟に観望用の望遠鏡の操作方法を教えたら、あとは自分たちで次々と導入して楽しんで臨時の助手になってくれました。次のイベントのときも助手を任せるよ伝えたら「次も絶対に来ます!」とキラキラ笑顔で約束し、親御さんたちも、専門的なことをわかりやすく解説してくれてとても楽しかったと言ってくれて、天文ファン冥利に尽きました。次のイベントで再会するのが楽しみです。

ロッキー土橋


オールナイト観望会


10/29の夜の観望会は一晩中素晴らしい星空が見られました。

夕方の5時から翌日午前4時半まで、ひたすら星空のシャワーを浴びてきました。

到着すると素晴らしい夕焼け!

空一面星だらけ!

観望会と言いながら写真撮影を始める私!

そのうちの1枚・・・白鳥座の網状星雲(超新星の残骸)です。

空の透明度が良かったので綺麗に撮れました!

このほかにも沢山撮影できたので、後程紹介します。

今回、ここを訪れる方は少なくて実にもったいない夜でした。

一晩中星空三昧。ほんと、宇宙っていいですね!

ロッキー土橋