オールドトラクター日の本号
トラクターと言えばヤンマーとかクボタが代表的に挙げられますが、
実はその昔東洋社という機械メーカーが開発したトラクター
日の本号というのがあるわけです。
そのトラクターが当社に修理依頼で入庫したのです。
なるほど。古さを感じさせないその構造と技術に見とれてしまいました。
今風のトラクターより頑丈な事は間違いありません。
そのトラクター、エンジンがかかりづらい・かからないという内容でした。
バッテリーを充電することで一応かかるのですが、バランスが悪いかかり方です。
予熱のグロープラグを取り外し点検すると、三本のうち、一本が熱が弱いため交換することに。
しかし部品等あろうはずがないと思いきや、フロントのあんちゃん、どうにかこうにか探し出し調達したのです。
部品待ちの間、古いエンジンによく見られるタペットの突き上げが始動性に影響していることが多いので、
カバーを外し点検すると正常な状態です。
しかしここでもびっくり!なんと頑丈なロッカーアーム等それをみていると
その耐久性が伝わってきます。
グロープラグを交換し始動させたら一発始動OK!
しかしセルモーターの回転が元気がない。
これでは不安と思い、バッテリーの比重を測定すると
2ヶ所が異常でありバッテリーを交換することに。
しかし新品のバッテリーを取り付けたものの同じ症状にガッカリ。
次はセルモーターといくところだがそれではあまりにも単純であり、
こんな時は基本に戻ることが肝心という習いから、
バッテリーを疑いよくみるとバッテリーケースに余裕がありすぎる事が目についた。
いわばバッテリーが小さいという事だ。
そのスペースにちょうどピッタリサイズでこれまでより大きいバッテリーを取り付けたら、
予想通り元気の良いセル回転でありました。
納得。年代物はマニュアルのない世界。五感が頼りですね。
Bメカ