今回の修理はレンジローバーヴェラールの修理です。食事をして帰ろうとしたら駐車場でエンジンが始動しないとのロードサービスです。現場に行ってまずエンジン始動ボタンを押してみるとセルモーターは回るんですが、なんか圧縮が無いような軽い回り方がします。まさか圧縮が無いのか?でも距離数はまだ4万キロ台当社でオイル交換は定期的にしています。エンジンが始動しないとオートマのセレクトノブが出てこないのでニュートラルに出来ず、積載車で運ぶ事も出来ません、テスターを繋ぎ故障コードを確認するとカムシャフトポジション系の故障コードがいくつか入っています。
この故障コードをいったん全部消してエンジンを再度始動して見るとエンジンが何とか始動急いで工場に向かいました。その間またエンジンチェックランプが点灯しましたがそのまま止まることもなく到着、再度テスターを繋ぎ確認するとやはりカムシャフトポジションタイミング系の故障コードが入っていたため一度カムポジションセンサーを交換する事としました。
左右のバンクに一個づつ取り付けてあり青○の部品です、このポジションセンサーを交換最初はエンジンチェックランプは点灯せず、治ったかなと安心したところ次の日再度点灯、テスターを繋ぎ診断すると、コールドスタートカムシャフトAタイミング過大、コールドスタートカムシャフトBタイミング過大と二つの故障コードが入っていました。この故障コードが何を意味するのか資料が無く分からず、テスターの会社のサポートセンター2社に問い合わせてもこの車両だけは全く資料が無いと言いう事で、頭を悩ませましたが色々と調べて行くうちに判明しました。先ほど交換したカムポジションセンサーのエンジン後ろ側にカムの進角を制御している油圧のソレノイドがあることが判明し、品番が何度か変更になっていることも分かりました。早速部品を注文、届いた部品を比べて見ると違いが判明。
右が古いソレノイドで左が新しいソレノイドです、御覧の通り油圧が通る穴の数が多くなっています、これが改良の後だと思います。部品を交換し故障コードをリセット2~3日試運転しましたがエンジンチェックランプが点灯する事が無い為無事修理完了です。今回は資料が無くだいぶ苦戦しましたが何とか修理出来ました。
サービスマンkawasaki