今回はちょっと真面目な話題です。
キャンピングカーのサイトやブログ等でも見かけるキャブコンのリアハブボルトが緩み最悪は折れてしまう故障事例がありますが、当社でも同じ故障事例が発生しています。そのため、メカニックはキャブコンのリアナットは緩みやすいことは知っている為、トルクレンチを使用して慎重に増し締めまで行います。それでもハブナットの緩みは発生します。では、なぜ?発生するのか原因を検証した結果
1.トヨタ1.5tベース車に多く見られる
2.ベーストラックには同じ現象は見られない
3.長距離走行後に共通している
等の検証結果が出ました、あきらかに違う部分はボディー形状であり、特に注意する点はタイヤハウス 周辺の形状です。
ご覧の通りタイヤの前後はガラ空き風通しの良い状態です。
キャブコン車はタイヤの前後を物入れやバゲッジドアのステップ等で囲われその形状から判断出来ることは、タイヤハウス内に空気の流れが起きずブレーキの冷却が十分に行われないと言うことです。
では、なぜ冷却が行われないとハブボルトが緩むのかと言いますと、ベーストラックに採用されているドラムブレーキは乗用車に多く採用されているディスクブレーキより熱がこもりやすく条件しだいでは、1000度位の温度になることがあり、タイヤハウスの形状が悪いキャブコンでは空気がうまく流れずブレーキが熱を持ちボルト、ナットが加熱され熱膨張を繰り返しナットとボルトのテーパー面にわずかなガタ(隙間)が生じそれがやがてナットの緩みを促すと判断されます。
そこで当社で対策を考えたところ
1.ハブボルトは耐熱性のある素材の物を使用する
2.冷却効果の高いフェン式アルミホイールを採用する
3.ナットはテーパー面の面積が広い物を使用する
4.ホイールハウス内に空気を取り入れるシステムを作る
すぐに実行できる対策として以上の4点があがりました。その中から4番目の対策を掲載します。
このような感じでタイヤハウス内に空気を送り込みハウス内に空気の流れを作りだして冷却効果を高めようと言う考えです。
これによりナットの緩みが抑えられるのかこれから検証していきたいと思います。
サービスマンK
知人の車が走行中に異音がして停めてみたら、前輪のボルトが緩んでいたことがあったそうです。自分で点検することも必要ですね。